妖の一 | 郡雄 中原に鹿を遂い 嬰児 深山に野女を求む ぐんゆう ちゅうげんにしかをおい えいじ しんざんにやじょをもとむ |
妖の二 | 花果山に申神理を諭し 水簾洞に妖魔を顕わす かかんざんに ?しんことわりをさとし すいれんどうにようまをあらわす |
妖の三 | 悟空 壷中に天地を見 李冰 渓谷に野人を狩る ごくう こちゅうにてんちをみ りひょう けいこくにやじんをかる |
妖の四 | 李冰 再び大聖と相対し 真君 神鎖にて妖猿を縛す りひょう ふたたびたいせいとそうたいし しんくん しんさにてようえんをばくす |
妖の五 | 双叉嶺に怪童虎を打ち 断頭はに校尉車を停む そうされいにかいどうとらをうち だんとうはこういくるまをとむ |
妖の六 | 処刑場に鬼哭啾啾 黄河上に悟空大いに怒る しょけいじょうにきこくしゅうしゅう こうがじょうにごくうおおいにおこる |
妖の七 | 怪童 波浪を逃れ 猛児 兇刃を振う かいどう はろうをのがれ もうじ きょうじんをふるう |
乱の一 | 孫紅 共に雪原に戦い 侠女 慈悲にて姉を救う そんこう ともにせつげんにたたかい きょうじょ じひにてあねをすくう |
乱の二 | 平頂山に児女夥を頼み 聚義庁に英雄棒を振う へいちょうざんにじじょかをたのみ しゅうぎちょうにえいゆうぼうをふるう |
乱の三 | 竜女単にて平頂山を打ち 悟空双して五行山に入る りゅうじょひとりにてへいちょうざんをうち ごくうふたりしてごぎょうざんにはいる |
乱の四 | 仙境に処女天意を図り 村裏に凶徒良民を虐ぐ せんきょうにしょじょてんいをはかり そんりにきょうとりょうみんをしいたぐ |
乱の五 | 竜女党を率いて唐軍を打ち 悟空子女を負いて洞へ還る りゅうじょとうをひきいてとうぐんをうち ごくうしじょをおいてどうへかえる |
乱の六 | 来光寺に少女僧を求め 相州城に老婆財を貪る らいこうじにしょうじょそうをもとめ そうしゅうじょうにろうばざいをむさぼる |
乱の七 | 白雲まさに去って道通じんとし 虚影まさに動いて闇ますます探し はくうんまさにさってみちつうじんとし きょえいまさにうごいてやみますますさがし |
乱の八 | 悟空大いに相州城をさわがし 銀角策もて竜児女を招く ごくうおおいそうしゅうじょうをさわがし ぎんかくさくもてりゅうじじょをまねく |
乱の九 | 金角 大いに憤りて唐軍を打ち 悟空 花に迷いて魔道を忘る きんかく おおいにいきどおりてとうぐんをうち ごくう はなにまよいてまどうをわする |
乱の十 | 聚義庁に悟空火を併ち 平頂山に将軍 屍を見る しゅうぎちょうにごくう火をうち へいちょうざんにしょうぐんしかばねをみる |
乱の十一 | 斉天竜女玄門を遮り 九天の秘文灰燼に帰す せいてんりゅうじょをさえぎり きゅうてんひぶんかいじんにきす |
乱の十二 | 黒松林に大王 棒を奪い 白泥崗に村民 奇を見る こくしょうりんにだいおう ぼうをうばい はくでいこうにそんみん ふしぎをみる |
乱の十三 | 金角 大いに白泥崗を鬧がし 悟空 怒って通臂公を遂う きんかくおおいにはくでいこうをさわがし ごくう おこってつうひこうをおう |
乱の十四 | 将軍 忠を尽して邪魔を伏し 三蔵 本を忘れず京師へ向う しょうぐん ちゅうをつくしてじゃまをふし さんぞう ほんをわすれずけいしへむかう |
変の一 | 李元吉 牢城に首を検め 李将軍 悟空を押送す りげんきち ろうじょうにくびをあらため りしょうぐん ごくうをおうそうす |
変の二 | 落胎観に 六健漿義し 大覚寺に三蔵聴講す らくたいかんに ろっけんしょうぎし だいかくじにさんぞうちょうこうす |
変の三 | 掖庭宮にタ女 陽を求め 森羅殿に心猿 怪を知る えきていきゅうにたじょ ようをもとめ しんらでんにしんえんかいをしる |
変の四 | 孫大聖 ホウ都を脱れ 袁守誠 八卦を説く そんたいせい ほうとをのがれ えんしゅせい はっけをとく |
変の五 | 三太子 地底に剣を振い 隠太子 地上に変を知る さんたんし ちていにけんをふるい いんたいし ちじょうにへんをしる |
変の六 | 玄武門に太子 難に遭い 臨湖殿に悟空 敵を追う げんぶもんにたいし なんにあい りんこでんにごくう かたきをおう |
変の七 | 李セキ 心猿を捕え 魏徴 妖魔を射る りせき しんえんをとらえ ぎちょう ようまをいる |
鬧の一 | 太宗戯れて 官 粥馬に封じ 心猿困しみて 名 斉天を喚ぶ たいそうたわむれて かん ひつばにふうじ しんえんくるしみて な さいてんをよぶ |
鬧の二 | 厩に逃れて粥馬に見え 観を尋ねて異人に遇う うまやにのがれてひつばにまみえ かんをたずねていじんにあう |
鬧の三 | 飛蝗ひとたび興って山野を埋め タ女ふたたび来りて元陽を求む ひこうひとたびおこってさんやをうめ たじょふたたびきたりてげんようをもとむ |
鬧の四 | 粥馬温 御馬監を脱れ 孫大聖 大いに宮城を鬧がす ひつばおん ぎょばかんをのがれ そんたいせい おおいにきゅうじょうをさわがす |
鬧の五 | 意馬 変事に走り 心猿 虎口を脱す いば へんじにはしり しんえん ここうをだっす |
鬧の六 | 太宗 仮のホウ都を脱れ ダ女 真の冥府に沈む たいそう かりおほうとをのがれ たじょ まことのめいふにしずむ |
鬧の七 | 児死して 陰母山中に骸を守り 夷来りて 太宗清水に馬を駆る こしして いんぼさんちゅうになきがらをまもり えびすきたりてたいそうしみずにうまをかる |
鬧の八 | 侍郎 現に身の栄華を求め 三蔵 夢に須弥山に登る じろう うつつにみのえいがをもとめ さんぞう ゆめにしゅみせんにのぼる |
怪の一 | 皇帝と称すといえども身に仁なく 民を救わんとせば 義守り難し こうていとしょうすといえどもみにじんなく たみをすくわんとせば ぎまもりがたし |
怪の二 | 玄奨志を守りて天竺をめざし 悟空夷を打ちて少年を援く げんしょうこころざしをまもりて てんじくをめざし ごくうえびすをうちてしょうねんをたすく |
怪の三 | 盤糸嶺の七情 陽を争い 蝗婆婆のサクモウ 陰に光る ばんしれいのしちじょう ひをあらそい こうばばのさくもう いんにひかる |
怪の四 | 飛蝗両たび興って山沢に群れ 道人一たび説いて村民を動かす ひこうふたたびおこってさんたくにむれ どうじんひとたびといてそんみんをうごかす |
怪の五 | 黄花観に仙 旧知に遇い 高老荘に僧 喬って鬼を捉う こうかかんにせん きゅうちにあい こうろうそうにそう いつわってきをとらう |
怪の六 | 八足の怪 山中に虫を捕え 百脚の魔 温泉に娘を追う やつあしのかい さんちゅうにむしをとらえ ひゃくあしのま おんせんにむすめをおう |
怪の七 | 盤糸嶺に怪虫群れ集い 千花洞に悟空 難に逢う ばんしれいにかいちゅうむれつどい せんかどうにごくう なんにあう |
怪の八 | 道人計りて紫金鈴を調い 二娘空しく紫金鈴に走る どうじんはかりてしきんれいをうばい にじょうむなしくしきんれいにはしる |
怪の九 | 毘嵐風、紫雲山を砕き 無支奇 千花洞を破る びらんふう しうんざんをくだき むしき せんかどうをやぶる |
怪の十 | 八戒 天尊を騙って欲を充たし 悟空 大いに黄花観を鬧がす はっかい てんそんをかたってよくをみたし ごくう おおいにこうかかんを?がす |
怪の十一 | 衆を欺いて八戒 閨房に忍び 盗を追って悟空 三蔵に遇う しゅうをあざむいてはっかい けいぼうにしのび とうをおってごくう さんぞうにあう |
風の三 | 涼州城に唐僧 足を止め 天竺楼に悟空 敵を避く りょうしゅうじょうにとうそう あしをとめ てんじくろうにごくう かたきをさく |
風の四 | 李都督 将に唐僧を返さんとし 孫行者 計りて大鼎を割る りととく まさにとうそうをかえさんとし そんぎょうじゃ はかりおおかなえをわる |
風の五 | 通臂 術を弄して玉女を招き 細作 薬を売りて悟空を誘う つうひ じゅつをろうしてぎょくじょをまねき さいさく くすりをうりてごくうをさそう |
風の六 | 黄風吹いて 涼州城を焼き 黄袍怪 大鼎に命を拾う こうふうふいて りょうしゅうじょうをやき こうほうかい おおかなえにいのちをすくう |
風の七 | 小風 驕りて城門に命を落とし 黄風 死児を冥婚させんとす しょうふう おごりてじょうもんにいのちをおとし こうふう しごをめいこんさせんとす |
風の八 | 黄風の中 大王刀を振い 砂塵の内 悟空谷を走る こうふうのなか だいおうかたなをふるい さじんのうち ごくうたにをはしる |
風の九 | 唐僧を護りて行者 鬼を放ち 大聖を念じて悟空 棒を振う とうそうをまもりてぎょうじゃ きをはなち たいせいをねんじてごくう ぼうをふるう |
風の十 | 黄風定めて河西 安けらく 西土を望みて回廊 道遠し こうふうさだめてかせい やすけらく せいどをのぞみてかいろうみち とおし |
仙の一 | 人煙絶えて狐僧 道を失い 険路窮まりて餓狼 客を追う じんえんたえてこそう みちをうしない けんろきわまりてがろうたびびとをおう |
仙の二 | 五荘観に唐僧 人参を届け 霊芝谷に悟空 嬰児を拾う ごそうかんにとうそう にんじんをとどけ れいしこくにごくうえいじをひろう |
仙の三 | 人参を求めて三夫 山に入り 嬰児をトられて木精 谷をユルがす にんじんをもとめてさんぷ やまにはいり えいじをとられてもくせい たにをゆるがす |
仙の四 | 袖裏乾坤 逃れること如何 人参果樹 何ぞ生を得ん しゅうりけんこん のがれることいかん にんじんかじゅ なんぞせいをえん |
仙の五 | 方相 市を鬧がして蛮力を誇り 李靖 花を摘まんと鸚鵡を贈る ほうそう いちをさわあしてばんりょくをほこり りせい はなをつまんとおうむをおくる |
仙の六 | 同君 エより出でて車輪を飛ばし 両雄 大いに狼頭ホをサワがす どうくん えよりいでてしゃりんをとばし りょうゆう おおいにろうとうをさわがす |
仙の七 | 扶桑夫人 砂漠に幻化し ゲン兄弟 暴虎馮河す ふそうふじん さばくにげんかし げんきょうだい ぼうこひょうがす |
仙の八 | 悟空 暴虎して戦場を走り 玄奘 馮河して行路を拓く ごくう ぼうこしてせんじょうをはしり げんじょう ひょうがしてみちをひらく |
仙の九 | 百年の仙根 まさに絶えんとし 連理の霊樹 永に生きんとす ひゃくねんのせんこん まさにたえんとし れんりのれいじゅ とこしえにいきんとす |
屍の一 | 前門に黄狼 待ち受け 後門に双虎 追い来る ぜんもんにおうろう まちうけ こうもんにそうこ おいきたる |
屍の二 | 紅孩児 空寺に僧を追い 石方相 廃院に塔を撃つ こうがいじ くうじにそうをおい せきほうそう はいいんにとうをうつ |
屍の三 | 馮河 独走して悟空を追い 紅孩 追駆して玄奘を逸す ひょうが どくそうしてごくうをおい こうがい ついくしてげんじょうをいっす |
屍の四 | 真の聖僧 水滸に宿を借り 仮の玄奘 甘州に言を弄す まことのせいそう すいこにやどをかり にせのげんじょう かんしゅうにことばをろうす |
屍の五 | 故城に玄奘 帰路を失い 甘州に八戒 心経を講ず こじょうにげんじょう きろをうしない かんしゅうにはっかいしんきょうをこうず |
屍の六 | 屍魔 三たび大聖に戯れ 児女 故城に死母を訪ぬ しま みたびたいせいにたわむれ じじょ こじょうにしぼをたずぬ |
屍の七 | 童女 養家を捨て 凶女 故城に走る どうじょ ようけをすて きょうじょ こじょうにはしる |
巫の一 | 陰風 凄々として砂漠を吹き 聖僧 捉々として荒野を過ぐ いんぷう せいせいとしてさばくをふき せいそう そくそくとしてこうやをすぐ |
巫の二 | 凶風吹いて行客 貨を守り 強刃閃いて旅僧 災を脱る きょうふうふいてたびびと たからをまもり きょうじんひてたびそう わざわいをのがる |
巫の三 | 武尉 石を投じて河中に入り 二客 津を求めて旧知に遇う ぶい いしをとうじてかちゅうにいり にきゃく わたしばをもとめてきゅうちにあう |
巫の四 | 山中に心猿 巫蠱を知り 草庵に妖蛇 蜥蜴を呑む さんちゅうにしんえん ふこをしり そうあんにようだ せきえきをのむ |
巫の五 | 火井鎮に巫 刀棹を上り 析易庵に僧 蠱毒に中る かせいちんにふ とうかんをのぼり せきえきあんにそう こどくにあたる |
巫の六 | 両雄 空村に戦い 孤僧 巫蠱を被る りょうゆう くうそんにたたかい こそう ふこをやぶる |
巫の七 | 金箍月牙 刀棹を回り 蜥蜴巫蠱 水泡に帰す きんこげつが とうかんをまわり せきえきふこ すいほうにきす |
巫の八 | 羅刹女 蠱嬰児を逸し 紅孩児 火輪車を駆る らせつにょ こえいじをのがし こうがいじ かりんしゃをかる |
巫の一 | 瓜州に至りて強風 更に吹き 玉門を前に法師 心乱る かしゅうにいたりてきょうふう さらにふき ぎょくもんをまえにほうし こころみだる |
巫の二 | 唐僧 貞婦の供養を受け 貧吏 孤老に布施を与う ていふのくようをうけ どんり ころうにふせをあたう |
巫の三 | 瓜州城に妖人 甕を転がし 岩窟院に悟空 柩を倒す かしゅうじょうにようじん かめをころがし がんくついんにごくう ひつぎをたおす |
巫の四 | 悟空 暗中に仇敵と戦い 玄奘 窟坊に鬼僧に遭う ごくう あんちゅうにきゅうてきとたたかい げんじょう くつぼうにきそうにあう |
巫の五 | 孫行者 岩窟院を脱れ 丘秀才 金蚕蠱を調う そんぎょうじゃ がんくついんをのがれ きゅうしゅうさい きんさんこをうばう |
巫の六 | 黄ホウ怪 沙中に落命し 通臂公 金蚕蠱を調う こうほうかい さちゅうにらくめいし つうひこう きんさんこをうばう |
巫の七 | 通臂 甕を転がして行者を悩まし 妖虫 錦を食いて腹中に入る つうひ かめをころがしてぎょうじゃをなやまし ようちゅう にしきをくいてふくちゅうにはいる |
巫の八 | 金蚕 繭を作りて妖胎を成し 方相 一身もちて魔虫移す きんさんまゆをつくりてようたいをなし ほうそう いっしんもちてまちゅうをうつす |
巫の九 | 悟空 蠱を殺して邪眼を潰し 玄奘 易占に循いて馬を替う ごくう こをころしてじゃがんをつぶし げんじょう えきにしたがいてうまをかう |
巫の一 | 将軍 両雄間に矢を放ち 悟空 柵に火を放ちてこを焼く しょうぐん りょうゆうかんにやをはなち ごくう さくにひをはなちてこをやく |
巫の二 | 玄奘 玉門を望みて河を渡り 通臂 革袋に入りて讐を報う げんじょう ぎょくもんをのぞみてかわをわたり つうひ かわぶくろにはいりてあだを |
巫の三 | 玉門関に悟空 道を失い 沙州城に恵岸 妖を待つ ぎょくもんかんにごくう みちをうしない さしゅうじょうにえがん ようをまつ |
巫の四 | 鳴砂山に行者 魔を斬り 莫高窟に妖人 砂に消ゆ めいさざんにぎょうじゃ まをきり ばっこうくつにようじん すなにきゆ |
巫の五 | 死地に悟れば 魔中に仏あり 客疑心せば 仏中に魔あり しちにさとれば まちゅうにほとけあり たびびとぎしんせば ぶっちゅうにまあり |
巫の六 | 西天の地に 成果を求め 莫賀延せき 道茫々たり せいてんのちに せいかをもとめ ばくがえんせき みちぼうぼうたり |
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